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後悔
コロンビア大学 (New York) での授業 (1983年)。

「何を後悔しているか?」 という課題をみんなが考えていた。
私が 「 I have no regret / 後悔は何もない 」 と答えると、
イタリア人も、韓国人も、スイス人も、台湾人も、ベネズエラ人も
フランス人も、ドイツ人も驚いた。
ペンの動きがピタと止まり、みんな黙って私の顔を見つめて
いた。

それを驚かれたことに、私の方も驚いた。
若いみんなが、そんなに後悔があるなんて、
思いもよらなかった。

沈黙が続く教室で、教師のパトリックがチョークをつかんで
黒板に勢いよく書いた。
" Je ne regrette rien " - Edith Piaf
フランス語で書かれた言葉は 「" 私は何も後悔がない "
というエディット・ピアフの有名な歌だ 」 と説明した。

そういえばそんな歌があったと思い出した。
ピアフは真の愛を追求した人だった。

  ●○ 読者より ●○

なるほど、吉川さんは後悔することはひとつもないんですね。
どうりで!
お会いしたときに、体がとってもゆるんでいる方だなぁと
思いました。
過ぎたことを思い出して後悔ばかりしている人は、
体ががちがちになってますもの。
柳のようにしなやかでなくては、
大風が吹いたときにまともに風を受けて倒れてしまいます。
(これは若いころ柔道や剣道が強かった明治生まれの
 祖父の教えです)

教室で、ほとんどの若い方が後悔していたこと、これは私も
20代の頃は後悔ばかりしていましたので、よくわかるんです。
経験が少ないのでそうなのだろうと思います。
みずから飛び込んでさまざまな経験を積めば、
今していることの大切さがわかって後悔という無駄な心の
おしゃべりを、いつのまにかしなくなると思います。

後悔とか、つらい思い出にがんじがらめになって身動きできなく
なること、私もたっくさん、たっくさんしました。
けれど私には幸いにもよい出会いがいくつかあり、みなさんが
本当に私のことを思ってかけてくれた言葉に励まされて
きました。
とくに私の子どもたち。
彼らには「勇気」をもらったと思います。

子どもはすごいですもん。
私がちょっと変われば、子どもは劇的に変わる。
私がちょっと心を開けば、こともはすぐに腕の中に飛んできて
くれる。
大人には、なかなか、できることではないです。

私にも、そういうときが、あったかなぁ?
by fighter_eiji | 2008-11-02 23:07
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