子供たちへ :
エイジがまだ四国にいて、まだ田んぼをやってた頃
つまり35年くらい前は、まだ縄文時代みたいだった。
機械がそれほどになかったらから、手でひとつひとつ
田植えをして、鎌 (かま) を持って稲を刈り取った。
うちは、親が勤めてたから、夕方の6時頃から田んぼ
仕事を始めて、明かりのない真っ暗な田んぼで
夜中過ぎまでみんなで働いた。
本当にきつかった。
本当に仕事だらけだった。
19才でボクシングをやり始めて、
「 田んぼをやっといて良かった 」 と思った。
大体のことががまんできるから。
田んぼをやってなかったら、すぐに逃げ出しただろう。
「 ボクシングとどっちがつらい?」 ってきかれたら
答えは簡単。
「 ボクシングが圧倒的につらい 」
だって水も飲めないからね。
でもまあとにかく、縄文時代式の田んぼをやってて良かった。
楽をしてたらなんにもできない人間になる。
つまり、ただの役立たずになる。