子供たちへ :
7年前くらいの台風で香川も洪水になった。
家が浸かった人たちは、必死で修復した。
そのとき、市役所の保護課の男が現地の救援に
送られてきた。
集合場所になっていた小学校でその4人は、そこから
微動だにせずに一日中、タバコを吸ったり、談笑したり
して日向ぼっこをしていた。
地域の人は、ずぶぬれ、泥だらけになっているのに
手伝わない。
地元の洋子さんは、たまりかねて尋ねた。
「 何しに来られたんですか?」
課長
「 カップラーメンをわざわざ持って来てやったんや 」
洋子
「 誰に?」
課長
「 仕事しとる人に決まっとるやろ 」
洋子
「 ここで?みんな復旧に大変で来られませんよ 」
課長
「 そんなん知らんわい 」
洋子
「 皆さんに持って行ってあげたらどうですか?」
課長、他の3人の子分を見回しながら
「 そんなんは、わしらの仕事やない・・のぉ!」
結局、5時が来たら、「 あ、5時や。帰ろ!」 と立ち上がった。
車がない。
洋子 「 どうやって来られたんですか?」
課長、ポケットからタクシー券を出して
「 これや。 タクシーや。 楽でええで!」
ひとつのカップラーメンを届けることもなく
彼らは、帰って行った。
その課長は、60歳を超えた今も天下り中で、何もしない
職種で60万円の月給をもらい、退職金は5千万円近い。