子供たちへ :
海に面したきれいな公園。
しゃれた街灯の根元に3人の若者が座ってる。
ふたりのスカートの女性とひとりのジーンズに
長髪の男。
やがて男がタバコを吸い始めた。
禁煙地区だし、子供たちもいるし。
エイジ、歩いて行って
「 青年、知ってんだろ、ダメだって 」
青年 「 あ、ダメだったんですか?」 と、9割の
タバコ吸い人間が言う、いつものとぼけ。
知らんぷりの共犯のふたりの女がこっちを見てる。
「 ダメかどうか、そんな決まりの問題じゃねえんだ。
人に迷惑かけることは、しちゃいけねえだろ 」
青年 「 はい、わかりました。すいません 」 と、
火を消した。
エイジ 「 青年は、いいやつだよ。 そうやって素直に
あやまるんだから。 ジジイどもや、バカねえちゃん
たちは、聞きやしないよ。 いい男になって、
子供たちを助けろよ 」
女ふたりが、クスッと笑った。
エイジ 「 ところで、そんなくせえタバコなんか
やめろ。 やめねえと、きたねえクソジジイになって
みんなに嫌われて、クソみたいな友達だけと
つるんで、気が狂って、腐って死ぬぞ 」
青年 「 はい、やめようと思ってるんですがなかなか 」
エイジ 「 しょうもないこと言ってると、しょうもない
凡人で終わるぞ、青年。 とにかく子供たちを救えよ 」
「 はい 」 と青年。
「 じゃ、あとは、おまえに頼んだぞ 」
用が終わったエイジ 「 あばよ 」
と、歩いて消えた。
女ふたりは、大笑いじゃないけど、中笑いしてた。