<福島第1原発>
プール冷却遅れ爆発
2012年8月22日 毎日新聞
昨年3月の福島第1原発事故で、東電が比較的早い13日朝の段階で使用済み燃料プールの温度上昇を懸念していながら有効な手を打てず、その2日後に4号機のプールの水素爆発を招いていたこと判明。
ヘリコプターから氷を落として冷却する作戦も、周辺の放射線量が上昇し、パイロットの手配がつかずに断念。
後手に回ったプール対策が事故を拡大。
「氷とかドライアイスとかなんでもぶち込む」(本店幹部)。
「墓石サイズで、今100トン手配できました」。
しかし、ヘリが1回に運べる氷の量は4トン。
また、3号機周辺も線量が上がったことから「ヘリコプターに乗る側の方が、今日は(飛行に)ふさわしくないと言っている」と本店が報告。
夜間になり再度検討することにしたが、
翌14日午前に3号機が水素爆発。
午前4時、4号機プールの水温が84度に達した。
対策が打てないまま、15日早朝に水素爆発。
4号機プールには1500本を超える核燃料があり、
収束作業のハードルとなっている。【中西拓司】