日本でベビーカーが電車から降りるとき。
ドアの一番前で待っているのに、それを乗り越えて
おっさんやサラリーマンやおばさんやおねえさんが
降りていく。
やっとベビーカーが降りようとすると、今度は乗って来る
人たちが大波のように押し寄せて、ベビーカーを押し戻し
赤ちゃんを踏みつけそうな勢い。
エレベーターでもまったく同じことが起きる。
一番、ベビーカーを無視するのは50代-80代の
おっちゃんたち。
ドイツでは、同じような場面ではひとつのベビーカーに
対してどこからともなく腕が20本くらい差し出される。
階段の高い列車では、素早く先に降りた人と、途中で
受け渡す人と送り出す人の腕でリレーチームが即興で
できる。
エレベーターでは全員が赤ちゃんの通過を待つ。
道路ではベビーカーを見た途端に、車がスピードをゆるめ
横断したいのかどうか気を使う。
ベビーカーが交差点にいれば、車は止まって渡るのを待つ。
渡るかどうかが分からなくても車は止まる。
70年前、両国とも非人間の代名詞、ファシズムが吹き荒れた。
どちらの国も大きなまちがいを犯した。
そこまでは同じ。
そのあとは全然ちがう。
180度ちがう。