ショッピングセンターの駐車場。
巨大なコンクリートの建物は5階建て。
続々と入ってくる車を誘導する駐車場係のおじさんは
2階まで満車だから、3階へ上がるように誘導灯を
振った。
でも紀子さんは、完全無視して2階へ突入。
助手席に座っている夫には 「 あんなこと指示してて、
ほんとはこっちにもあるのよ。 言うことなんか
聞いてられないわ!」 と、吐き捨てるように言った。
彼女は時々バスツアーに行く。
ガイドさんが 「 はい、トイレ休憩です。 10分以内に
戻ってください。 出発が遅れてしまいますので 」
65才の紀子さんは約20分、わざと遅れてバスに戻る。
怒った顔で、夫に言った
「 あんなこと言って、帰って来なきゃ出発できないクセに!」
紀子おばさんの乗るバスは、どこでも30分近く遅れた。
同乗者が50人ほどいるバスだけど、
おばさんはなーんとも思ってない。