子供たちへ :
東京の電車の駅。
70過ぎの白髪のおじさんが改札口から出てきた。
[ Hope ] と書かれたタバコをジャンパーのポケットから
取り出した。
最後の一本だったタバコを口にくわえると、
空き箱を駅構内の店先にポーンと放り投げた。
エイジ 「 拾いなよ 」
おっさんは無視。
今度は、禁煙地帯なのにタバコに火をつける。
エイジ 「 禁煙 」
おっさん 「 うるせえ!」
エイジ 「 火、消しなよ。 ゴミも拾って 」
おっさん、歩きながら 「 うるせってんだ!」
エイジ 「 火、消しなさい 」
おっさん 「 うるせえ、バカヤロー 」
エイジ 「 消せ 」
おっさん 「 てめえが天下取ったように言うんじゃねえ 」
そう言って、うしろを振り返りながら
駅の裏手のパチンコ屋の方へ消えて行った。

それを見ていた弁当屋のおじさん。
「 あいつは、バカなんだ。 もともと警察だからな。
クズなんですよ、あいつは 」