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フニャフニャ大人、グニャグニャ子ども
     - 毎日新聞 (Apr 25, 2010) -

   小中高生の生活調査:今どきの子、進む「草食化」

 ◇将来「のんびり暮らす」6割、「世界で活躍」「有名に」1割
 人間関係や地域社会に満足する一方、野心に乏しい「内向き」の傾向が強い--。
子どもたちのこんな姿が、ベネッセと武内清・上智大名誉教授(教育社会学)らが行ったアンケートで。
調査は04年に次いで5年ぶり。
子どもたちの生活や心理はどう変化してきたのか。【野島康祐】

 昨年8~10月、全国の小4生~高2生(1万3797人)にアンケート。

 親を大切にしている=82・9~74・9%▽自由にのんびり暮らしている=68・7~59・8%--などが高かった。
逆に低かったのは、世界で活躍している=16・2~12・3%▽有名になっている=17・2~12・3%--などだった。

 ベネッセの木村治生前教育調査課長は「いまの子どもたちはガツガツしていない」と分析。
「調査対象の子どもたちは、団塊ジュニアの子にあたる世代。成熟した世の中で生まれ育ち、精神的に安定した生活を送った結果、性格も穏やかになったのかもしれない」とみる。

 一方で、「こんなに覇気がなくて、この国は大丈夫なのか、という感じもする。中国など東アジアの国々といま以上に競争しなければいけないはずなのに」と子どもたちのおとなしさに心配も。

     ◇◆

 食事や生活についてたずねたところ、
「朝食をとらないで学校に行く」に「よくある」「ときどきある」と答えた児童、生徒は、小、中、高校生ともに前回より減少。
「好きなものだけを食べ、嫌いなものを残す」の質問についても同様の結果。
ただ、「ダイエットのために食べる量を減らす」という児童、生徒は逆に増加。
特に、高校生の女子は27・8%(前回調査は19・1%)とおよそ4人にひとりが、ダイエットのための減食が「よくある」「ときどきある」と答えた。

     ◇◆

 友だちとのかかわり方についての質問では、
「仲間はずれにされないように話を合わせる」に「とてもそう」「まあそう」と回答した児童、生徒は小学生が51・6%(同46・7%)、中学生44・4%(同43・3%)、高校生41・1%(同39・1%)と、いずれも増加。
特に、男子の増加率が女子を上回った。
一方で、「友だちが悪いことをしたときに注意する」と回答した児童、生徒も小学生(前回60・0%→今回65・3%)、中学生(49・7%→54・5%)、高校生(54・8%→58・4%)といずれも増加。

 生活に対する満足度については「友だちとの関係」「家族との関係」「学校の先生との関係」のいずれも、前回よりも満足度が上回った。

 将来なりたい職業が「ある」と答えたのは58・1~50・6%と小、中、高とも前回調査より減少。
木村前課長は「こういう人間になりたい、というモチベーションが低い。
挫折することを怖がっている可能性もある」と話している。
by fighter_eiji | 2010-04-28 08:19 | Children’s Times
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