
ボクシングのリングに向かう時、ハッキリと分かっていることは「これですべてが決まる」こと。
その時までやってきたことが、この一瞬で決まる。
練習でやったことだけじゃない。生まれてからこの日までのすべてが。
風船にいっぱい詰まった空気が、小さい出口から吹き出るように、この小さいリングに自分の持つすべてを吐き出す。
大事なのは一滴残らず出し切ること。中途半端に残る歯磨き粉のチューブのようではダメ。
「もう帰る道はない」
リングに上がる階段は死刑台に続いているようでもあるけど、どうせいつか死ぬ。
ちゃんと死ぬべき。つまり、ちゃんと生きるべき。
●○● 読者のコメント ●○●
今日の「トーク」の「リング」、すごいなぁ。