
豊橋市の田中雄二さんは独力でウミガメの調査を。
表浜海岸に残されたウミガメの足跡が
横に何百メートルも。
波打ちブロックというどでかいコンクリート
にじゃまされ、産卵場所にたどりつけなかった。
重い体をひきづるカメには大変な行程。
田中さんは豊橋市にブロック除去を依頼。
1年間の交渉後、40年ぶりにブロックを
「部分的に」撤去。
数日後、カメは産卵に来た。
もっと大きな問題も分かった。
砂浜がやせすぎ。
本当は川から砂が運ばれてきて、
砂浜は常に豊かにフカフカになっているべき。
でも川をコンクリートにしたから、砂が来ない。
風で飛ばされる砂を少しでも食い止めようと
笹竹を植えて砂がなくならないようにした。
何日かすると柵の脇には砂の小高い丘ができた。
その時だ、ウミガメがそのフカフカの丘に産卵したのは。
田中さんは子供たちに産卵や、産まれてくる
子供カメが海に戻る様子を見せている。
(田中さんのウェブ:
http://www.outdesign.net/omotehama/turtleblocker/)
アメリカのひとつの州、カリフォルニアよりも小さい日本。
でもコンクリートの使用量は世界一。
自治体が「災害防止」とかの理由をつけて、
本当は金もうけの理由で大きな川も小さな小川も、
山の小道、田んぼのあぜ道までコンクリートに
してしまったことが、取り返しのつかない
ことを各地で引き起こしている。
田中さんの粘り強い提案があったから
表浜海岸からは少しだけコンクリートは
どいてくれたけど、日本中に何十年も
居座っている融通のきかない固まりがゴロゴロ。
コンクリートをつぶして元に戻そう!
苦しんでるのはカメだけではない、
数えきれないほどの動物、虫、植物、
つまりみんなの同居人が生きていけなくなっている。
(テレビでこのニュースが流れるのを観ながら書いたこの文章を田中さんに「掲載していいですか?」と朝の8時前にメールしたら1分で「OKです」の返事を頂いた。さすが活動家。役所みたいにモタモタしない)