会議室。きょうはいろいろな学校から生徒が集まっている。
壁際の狭い通路を通り抜けた際、ふたりの男性が壁を背に座り、スーツに皮靴の足を組んでいた。
「こんにちは」 とあいさつをしたが返事がない。
狭くて通るのが大変な通路だけど、組んだ足もそのまま。大きな靴をよけて、なんとか通り抜けた。
今度は名刺を持って挨拶してみた。
名刺を渡し 「よろしくお願いします」 と言うと、ひとり目の男性は座ったまま 「はぁ」、ふたり目の人は無言。どちらも顔を上げず、自分を名乗らない。
事務局の人に 「あちらのおふたりはどこから?」 と尋ねたら 「付添いの先生方だと思うんですが・・」とのこと。
主催者にも挨拶せずに腰をおろしている。
組んだ足をくずさず、一言もあいさつしなかった先生が会の終盤に発言 「学校の先生はいい人ばっかりです」
もうひとりの先生も意味不明のことを自信満々に発言。誰も意味が分からないけど、その日みんなの気持ちが盛り上がってやったことを盛り下げる内容であったことと、その人間の小ささだけは子供達は分かった。
生徒達は茫然とし、「やっぱり大人はダメだ」「先生が一番ダメだ」 とあとで話していた。