昼間の電車は比較的すいている。
車両一両に立ってる人が20人位。
お年寄りのおじいちゃんが乗車してきた。
みんな見て見ぬふり。
特に、優先席で手鏡に穴があくほどに見入ってる女性は、体全部を反対方向にひねった。
ふたり連れの若者が、サッと立ち上がり、おじいさんに席を譲った。
とがった髪の毛で、頭に10本位の 「ヤリ」 が突き出て、ピアスが片耳に10個、シルバーの鉄のリベットが打ち込まれた皮ジャンパーのパンクロックお兄さんだ。
アクセントからするとイギリス人でしょう。
日本人は息の音さえしないくらい、ひっそりと沈黙していた。
川柳: 立ちません、イギリス人が、立つまでは
知るもんか、イギリス人が、立てばいい
日本人、みんなで立たなきゃ、怖くない
日本人、知らないふりが、一番上手