春山先生は、小学校では30年近いベテラン。
卒業式でだって簡単には泣かない。
先生は時折、生徒に謝っていた
「 私はいい先生じゃない。 足りないところだらけ。 そんな先生でごめんね 」
その先生の離任式の日が来た。
壇上に上がった先生に、生徒が手紙を持って来て読んでくれた
「 先生は、そのままでいいんです。 そのままの先生が好きです 」
春山先生は、これまでに経験したことがないほど、自分でも驚くほどに大きな声で泣いた。
離任式の数日前に、私は春山先生から手紙をもらっていた。
そこには、こう書かれてある。
何もかもが偶然の出逢いのようで、
でも、何もかもが偶然でないような。
自分たちで、この温かいつながりを引き寄せたような、
自分たちで、この温かいつながりを創り上げたような、
そんな気がします。
(中略)
私は、彼らの担任でいられた。
2年間も一緒にいられた。
それは本当に幸せな時間だった。
昨日も、今日も、明日もそう思えるし、ずっとそう思える。
本当の本当に感謝しています。