1984年のオリンピック、柔道決勝。
エジプトのモハメド・ラシュワン選手の相手は山下。
山下選手は、ケガした右足を引きづっている。
勝負の世界では、その足を攻められるのも当然。
でもラシュワンは決して、傷めた足を攻めない。
そうしている間に、ラシュワンは倒され、横四方固めを
決められて一本負け。
表彰台に上る山下の足を気遣い、ラシュワンは手を差し出した。
「 試合の金メダル 」 は山下の手に。
「 人間としての金メダル 」 はラシュワンに。
21年経った2005年、ふたりは出会った。
友情は、世界平和のはじまり。
友達を増やそう。
* スポーツマンにとって、優勝は最高の栄誉。
でも、「 人間らしさ 」 を忘れないことこそ、本当の栄誉。