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Smart and Spiritual People
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"I thought that Japanese people are very smart people" Steve from Florida who is visiting Tokyo this week said to me with a deep sigh when he saw a bunch of young people smoking as if they were drinking water like a horse after crossing a desert.

When he saw a bunch of adults and kids playing Playstation, he said "I thought that Japanese were more spiritual."
# by fighter_eiji | 2007-09-07 22:57 | English
理想のファミリー
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歩道の反対側を歩くある家族連れが気になった。なにか調和と一体感を感じる家族に出会ったのは台風が去った直後の蒸し暑い新宿。ジュースの自動販売機の前に来たと思うと、お金を手に何かを悩んでいた。どうやら千円札が戻ってきてしまうらしい。
「ひっくり返してやってみよう」と提案。冷たい飲み物をやっと手にした子供たちの目が輝いた。
「イギリスから来た。ニュージーランドに引っ越すんだ」とパパ。「先週、うちに泊まって行ったアメリカンの友達は家族4人でニュージーランドに5年前に引っ越したよ。子供たちにとっても最高の場所らしいよ。山、海、川・・全部あって。オレもビッグシティから出て、南へ行くよ」と私が返すとパパもママも子供たちも嬉しそう。
「都庁に行って上から眺めたいんだけど、それはどっち?」私もそっちに向かっていたので一緒に歩き始めた。パパは車椅子だけど家族は余り手を貸さない。サラ金の看板など障害物だらけの道だが階段を降りるのもひとり。違法駐輪の自転車やバイクの列も隙間を見つけて自分で進む。
新宿の道路を50メートル進むだけでも車椅子には5キロの苦労。「国政のレベルは障害者に対してどのくらい配慮がされているかで分かる」
日本がそうしたランキングで世界の後方に番付されているのを思い出した。
「強いもの優先主義・弱い者後回し主義」が歩道にも溢れる。

この家族の子供たちの目が賢い目をしているのに気がついた。人よりも余計にものを考え、行動しているから、より成長しているのだと思う。人よりも余分にママとパパの間の愛情を見ているから心が深いのだと思う。家族は多くを口にしていなくても、毎秒、深くコミュニケートしていて、優しさと厳しさのバランスを知っている。
自然いっぱいのニュージーランドが待ってるよ!
# by fighter_eiji | 2007-09-07 22:08
映画 『奇跡の人』 - あらゆる大人に
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各地の学校や町で、悩んでる先生や大人たちに出会う。
映画『奇跡の人』(アーサー・ペン監督)はすべての大人(+子供も)に観てもらいたい。
親がどうあるべきか。何がいけないか?先生とは?問題の解決法は?ヘレン・ケラーの実話を描くこの映画は多くを教えてくれる。
これから映画を観る人にそのストーリを話すのはいけないのでストーリーは話しません。
ただヘレンの家庭教師に雇われたサリバン先生が第一にとった行動は教育というものの本質を象徴。「家に置いていたままでは教育ができない」と考えたサリバンは甘え放題のヘレンを家から出して、甘やかし放題の家族から離して作戦を開始。

私が思い出すことはボクシングジムで「人の道」を生徒に伝えようとしていた頃、家に帰すのがいやだった。週に2-3回、2時間道場で学んだことが家ではかき消されそうな気がしていたから。生徒たちの家には行ったことがないが、生徒を見ることで親が見える。

お坊さんには千日修行。侍には武者修行。丁稚奉公(でっちぼうこう)。全寮制の学校やキャンプなど重要な意味を持つ。それなくして学べないものがある。それをさせない親の共通点は「自分がそういう修行をしたことがない」。だからその意味も理解しない。

サリバンは奇跡中の奇跡を実現します。そしてその苦闘の果てに得るものは「愛」と「自己克服」。サリバンとヘレンは先生と教師の関係を超え、まるで母と子のような絆を結びます。人が学び、達成するときは相互的なものです。

監督のアーサー・ペンに2004年ニューヨークの名門俳優スクール「アクターズ・スタジオ」で出会いました。当時、自らの演出によるブロードウェイショー「Sly Fox」をリバイバル上演中のペン監督はアクターズ・スタジオのメンバーたちが学び合うワークショップに参加していました。前年にはフランスで映画作りを目指す若者たちにセミナーを行なっていた。80才を超えても向上心いっぱい。
サリバン先生を演じたアン・バンクロフトは翌2005年に亡くなった。舞台・映画人たちが役者を超えた偉大な人を惜しんだ。

当然ですが、本当に偉大な映画を作る人たちは人間として立派です。教育の本質をついた『奇跡の人』を生んだ彼らもまた「奇跡の人」たちです。
# by fighter_eiji | 2007-09-07 20:29
エンニオ - 本物を感じること
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7-8才の頃、Ennio Morricone / エンニオ・モリコーネの音楽に出会った。それ以来ずーっと聴いている。彼のおかげで多くを学んだ。「深さ」 「強さ」 「勇気」「真実」 などを音楽が教えてくれた。

深いものを知ったおかげで、浅いものの軽薄さがすぐに感じる (テレビ番組、音楽、歌、人間など)。おかげで浪費の時間が少なくなった。
畑でとれた野菜をその場で食べている人は都会のスーパーの野菜は食べられないし、買ったりしないように。

子供たちに 「ああしろ、こうしろ」 と言わずに本物を見せてあげましょう。そうすれば子供たちは多くを知ります。ガミガミ言われている子供たちはもうとっくに見抜いています。親たちが 「本物」 ではないことを。

エンニオのすごいところはそれはそれは大変な勇気があること。鐘の音、オルゴール音楽、手綱、コンドルどころか、ロバが出る映画にはロバの鳴き声を、尼僧の映画では尼僧のお祈りを音楽に取り入れた。そんなことは誰もしたことがない。初めてやってこそ本当の勇気。
バリバリにクラシックを学んでも、クラシックにありがちな 「石頭性」 はまったくない。

彼の奏でる悲しい音楽は悲しみにも美学があるほどに心にしみる。強制収容所でナチスがユダヤ人に無理やりオーケストラを作らせたことをモチーフに撮った 『続・夕陽のガンマン』 のワンシーンで象徴されるように彼の音楽にある悲しみは第二次大戦で若かった彼が心身に受けた感覚がベースにあるのでは。彼の音楽のおかげで私はずーっと戦争が嫌いと言ってもいい。

感覚の教育は早くしなくては。これは脳みそではないところの教育だから。そして実はそれこそが本当の教育では?今、子供たちに詰め込まれているものより優先されるべきものがたくさんあるのに、それが供給されていない。それは親もそれを持ち合わせていないから。

TVドラマ 「武蔵」 のレコーディングを2週間後に控えたエンニオに出会ったのは2002年7月。「 『宮本武蔵』 を読んだ。とても素晴らしい話だ」 という彼の目には当時まだ訪れたことのない日本の侍の生き方を音楽にする自信と創造力が溢れていた。

映画 『ミッション』 を観てください。映画の脇役であるはずの音楽が登場人物を超えるほどの生き物になっています。映画史上、滅多にないこと。

トリノオリンピックのフィギュアスケートではエンニオの音楽を4回位、耳にした。スケートの本物たちが音の本物を感じている。

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トリノ五輪でも歌ったパバロッティが亡くなったときょうのニュース。パバロッティさん、世界に本物を見せてくれてありがとうございました。あなたも世界を平和にしています。音楽は永遠です。

Grazie e Ciao
# by fighter_eiji | 2007-09-06 22:19
小鳥が教えてくれた
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1994年頃、シチリア島の丘陵地帯をドライブしていた時だった。200メートル先の道路上にふたつのコップ位の黒い影が見える。ひとつは立っていて、もうひとつは横になっている。前の車が立っている方の影のわずか10センチほど脇をビューンと猛スピードで通ったが微動だにしない。
石ころか、木片かと思ったら、それが轢かれて死んだ小鳥の脇にたたずみ、夫か奥さんの死体をずっと眺めている小鳥だと分かった。
さっきの超特急のような車が通ってもまったく動かないその小鳥の姿は最も悲しく美しかった。
小鳥さん、生き方を教えてくれてありがとう。
生き物を殺してはいけません。
# by fighter_eiji | 2007-09-06 21:43